賀茂人形には、さまざまな観点から取り上げた風俗を主題にしているものが多くあります。

たとえば、公家のスタイルを取り上げた蹴鞠(けまり)や雛人形、武家の風俗では奴(やっこ)や大名行列、競走馬など、町家ではお大尽や床屋夫妻・遊女・美人・いろいろな踊り姿、そして樵(きこり)や町の子供たちの姿などです。

動物では十二支や象・狐など、また、七福神や福助・獅子舞などの福神を主題としたものもあります。中国風俗の唐氏や老人などを取り上げたものもあり、実にさまざまなものが対象となり、人形の世界は大いに豊かです。